2014/03/25

オリンパスからのサポートが決まりました!

OM-D E-M1 75mm F1.8

OM-D E-M1 75mm F1.8
みなさんこんにちは。

東京は例年より1日早く開花しましたね。昨日靖国神社に訪れた時はまだ咲いていなかったのですがつぼみははちきれそうになっていました。

さて今日は広報班から嬉しいお知らせがあります。

実はこの度 TEAM MARU が オリンパス よりカメラ機材のサポートを受けることになったのです!

アウトドア総合メーカーの モンベル 、メガネレンズの専門店 れんず屋 に続き、3件目のサポートです。
ありがとうございます!

オリンパスのカメラと言えば昨秋 ミラーレス一眼のフラッグシップ機 OM-D を発売し、さまざまなアワードを受賞して話題になったことが記憶に新しいです。そういったミラーレス一眼からコンパクトデジカメにいたるまで、チームの情報発信に必要となる機材を自由に使うことができるようになったのです。



なぜ今、オリンパスのミラーレス一眼か?


撮影機材:OLYMPUS PEN mini E-PM2 + 75mm F1.8


ではなぜ TEAM MARU はオリンパスを選んだのか? 今回はそれをみなさんにご説明しておきたいのです。きっかけは私、広報部:河村の個人的な理由でした。

私はクルマやアウトドア関係の記事を書いたり、映像を撮ったり編集したりしているフリーランスです。そのスキルを活かし、TEAM MARU ではPRと活動の記録を担当しています。よく、カメラマンさん、と言われることもありますが本業は物書きです。

ただ写真は好きで中学生以来かれこれ30年近くファインダーを覗いています。最初に買ったのはキャノン A-1。その後もキャノンを使い続け、4x4MAGAZINE 勤務時代もずっとEOSで仕事をしてきました。会社には常にEOSの最高峰が用意され、使えるレンズは全てプロ仕様の赤ラインズームばかりでした。今思えばとっても贅沢な環境です。

その間2001年12月にはEOSの最高峰「1」シリーズにデジカメが登場。会社は1年も経たぬうちに総ての写真をデジタル化してしまいました。当時は山の緑や赤い花などの色味が明らかにおかしく、まともな色で印刷するのは至難の業。ほとんどの出版社やカメラマンも敬遠していました。今ではデジカメのほうがより高精細で色表現が自然、という評価になりましたが、時代の移り変わりというのは早いものです。

余談ですが最後までデジタルカメラを嫌い、フィルムを使い続けた雑誌があったのですが、それが何だかわかりますか? そう。女性誌です。今も昔も女性の肌の表現にはその時代最高のクォリティーが求められるのですね。

そんな私が仕事でカメラを構える時、その先にあるものはあくまでクルマでした。それも艶めかしい新型車ではありません。ピカピカの被写体は本業のカメラマン任せ。私たち編集部員は専ら国内外の走行イベントや競技の時にカメラを持ちました。つまり予算上、カメラマンに頼れない取材です。

仕事でカメラを持つのは楽しいですが、決して楽ではありません。うだるような暑さの中、寒風吹きすさぶ極寒の中、どしゃぶりの雨の中雪の中…杉林の中で鼻水とくしゃみに悩まされながら1日とり続けるような取材も何度経験したことでしょう(笑)。

元来が“撮る”ことに夢中になるタチなので、埃舞うフィールドを練り歩き、靴が泥まみれになろうとも、服がズブ濡れになろうとも、捻挫しようと怪我しようとカメラだけは大事に守りながら、誌面映えする一瞬を狙っていました。

EOS-7D 70〜200mm F2.8

タイのジャングルで行われるラリーでは度が過ぎてイベント興業主一行様を見失い、カンボジア国境から長距離バスでバンコクへ戻ったこともありました。

そんなアウトドア取材のさ中、脳天気な私でもさすがに悩んでいたことがありました。
「もっと機材を軽くできないか?」「それも写真のクォリティーを落とさずに…」

その当時、EOSのフラッグシップはフィルムからデジタルになっってかなり大きく重くなっていました。サブカメラと合わせ2台の本体を首に提げ、大きな交換レンズ数本を肩に背負いながら足場の悪いジャングルを練り歩くのはかなり大変だったのです。

私はラリードライバーがまる1日走り続けてどのくらい疲れるのかは分かりません。でも彼らより早く出発し、遅く帰ってくる我々メディアも実は疲労困憊です。夕食は食べられたらラッキー。夜間の車両整備を撮り、選手へのデイリーインタビューをこなし、主催者から翌日のオススメポイントを聞き出し、メディアカーのドライバーとコマ地図を睨めっこしながら取材場所とスケジュールを打ち合わせしているとあっというまに夜半になります。さらに写真の現像(デジタル的なもの)やウェブへのアップ作業などがあろうものなら、気がつけばニワトリが鳴いている…なんてこともしばしば。

「カメラはスポーツだ!」などという生半可な表現では物足りず、まさに全身全霊を捧げる毎日でした。ま、好きでやっているので幸せこの上ないのですが(笑)。

そんな折り、現れたのがオリンパスのフラッグシップ “OM-D E-M1” です。

歴史的な話はバッサリ省きますが、オリンパスはパナソニックと共に “マイクロフォーサーズ” というオープンな規格を提唱しています。いわゆる ミラーレス一眼カメラ と呼ばれるもので、一眼レフに必ず存在する ミラー がありません。ペンタプリズム もありません。

ミラーレス一眼 OM-D E-M1 の断面図。ミラーがなく、レンズから撮像センサーまでの距離が近い。背面液晶は可動式の液晶画面なのでこれを除けばボディーの厚みは30mmほど。一眼レフはこの倍ほどある。一眼レフ同様ファインダーがあるが、表示されるのは鏡で反射したものではなく、撮像センサーで読み取った映像。つまるところ小さな液晶だ。
一眼レフの構造についてはココをご参照。イラストが動いて分かり易いです。そもそもレフレックスとは “鏡の反射” のことですから、このミラーとペンタプリズムこそが一眼レフの特徴といえるのです。

ここで「レフだかミラーレスだかようわからん」という人には、オリンパスのCMで宮崎あおいちゃんが持っている「ペン」を想像してください。軽量でコンパクト。お手軽なのにレンズ交換できる本格派です。

2012年秋にはついに最後発キャノンまでもがこのミラーレス市場に参戦。今や百花繚乱の様相を呈していますが、コンパクトな女子カメラ、という意味では何といってもこの「ペン」がハシリ。無骨な一眼レフには見向きもしなかったユーザー層を交換レンズの世界へ誘ってきましたが、その小さな体から生み出される映像はなかなかに美しいのです。

でもミラーレス機はクルマなど動くものを撮るカメラマンにはほとんど支持されてきませんでした。なぜでしょう? その理由を考えてみましょう。



ミラーレス一眼はなぜ動体の撮影に使われてこなかったのか?


激しく暴れるオフロードマシンを捉え続けるには高度なオートフォーカス性能が求められます。ところが一眼レフとミラーレスではその構造上、被写体までの距離をはじき出す方法が異なり、動くものの撮影ではミラーレスがやや不利と言われてきました。

そして秒間の撮影コマ数、つまり連写能力もさほど高くなく、決定的な瞬間を捉えられる確率は下がります。

また埃や水のある状況にも弱く iPhone などと同様、かなり気を遣わねばならなかったのです。プロユースにするには少々リスクが高いのです。

EOS-7D 10〜22mm F3.5〜4.5
特に私のように四輪駆動車を相手にしていると、気象条件や路面条件が悪いほどクルマが輝いて見えることもあって、雨が降ろうがヤリが降ろうが撮影は続行されます。だからといってボディやレンズに水や埃が入ってカメラが動かなくなりました、データが飛んじゃいました、では済まされません。

またミラーレス機はビューファインダーが液晶画面ですが、鏡を通して対象物を直接見る一眼レフと違い、表示にわずかな遅れが生まれます。

クルマを例にすると、バックミラーで後続車を見るのか、バックカメラで見るのか、といった違いです。バックカメラの映像は一度センサーで読み取ったものを電気信号に変え、それを液晶に映し出す、というプロセスをたどります。この方法だと秒間に地球を7周半できる「光」を直接視認できるミラー方式より時間がかかることはお分かりいただけるでしょう。液晶に映し出される映像は僅か一瞬ですが過去のものなのです。

実は動体を狙うプロカメラマンがミラーレス機を敬遠する最大の理由はこの「遅延」にあります。さすがに、F1サーキットでセナを撮っていたらプロストが映っちゃった、ということにはなりません。でもドンピシャのタイミングで撮ったのにズレている、ということは十分起こりうるのです。もちろん、人間がモノを見てからシャッターを押すまでの間にもともとタイムラグはあります。でもそれ以上にいらぬ理由で「遅延」が生まれることをプロは嫌うのです。

また、ミラーレス機ではシャッターを押して画像を記録している間、電子ファインダーの絵が一瞬止まります。もちろん一眼レフの光学ファインダーでもミラー・アップしている瞬間、つまりセンサーが光を読み取っている間は一瞬ブラックアウトしますから、この勝負は一見引き分けに見えます。

でも狙った被写体の「過去を見せられる」のと「見えない時間帯がある」のはだいぶ違います。少なくとも私は、動く被写体を高速で連写し続けた場合、ミラーレスのほうが追いかけづらいと感じました。

さらに、マイクロフォーサーズ機はフルサイズ機やEOS Kissなどの APS-C機に比べセンサーが小さい、画像解像度でも不利、そして映像表現としての「ボケ」の量が少ない、といったこともデメリットとして語られます。

ハイ。これでもか、というくらいミラーレス機のネガティブキャンペーンをしてしまいましたね。ではなぜ、そのミラーレスを選んだのか? そして同じミラーレスの中でもなぜ キャノンやニコン、ソニーなどの APS-Cミラーレス ではなくマイクロフォーサーズを選んだのか? 私が辿り着いた結論を申し上げます。



なぜマイクロフォーサーズなのか?


撮影機材:OLYMPUS PEN mini E-PM2 + 75mm F1.8


●ズバリ、システムが小さく軽くなるから
取材では基本、サブカメラと数本の交換レンズを使います。これら全てを持ち歩くアウトドアフィールドでは、軽量化のメリットは想像以上のものです。20代、30代ではそんなこと全く考えませんでしたが(笑)


●ズバリ、防塵防滴仕様のボディとレンズが登場し始めたから
マイクロフォーサーズにもフルサイズ機と同じように防塵防滴のボディが登場し始めました。オリンパスの OM-D E-M1 や パナソニックのLUMIX GH3、GH4などです。さらにここ2年ほどで両メーカーから防塵防滴のレンズがリリースされるようになりました。プロユースを前提にした製品作りが本格化したのですね。


●ズバリ、オートフォーカス時の連写性能が実用域に達したから
いまどき、iPhone5s のボタン長押しによる連写も凄いですが、動くものを予測しながらピントを合わせる場合は連写が遅くなるのが普通です。私は動体撮影に優れるキャノンEOS-7Dをプライベートで使っていましたが、カタログ値は秒間8コマ。ミラーレスのOM-D E-M1 も追尾AF状態で6.5コマまでがんばってきました。今後の伸び代に期待します。


●ズバリ、レンズをいろいろ試したいから
マイクロフォーサーズはオープン規格なので賛同している会社同士レンズやボディーに互換性があります。オリンパスのボディーにパナソニックのレンズを付けることができますし、その逆も可能です。その他にも数社のレンズメーカーが賛同しています。ですからレンズのラインナップを一覧表にするとこうなります。


かなりの数があるでしょう? そして明るい単焦点レンズも多くて目移りしてしまうほどです。中にはF値(明るさの単位)0.95なんていう変わり種のレンズがあったりします。F値が小さくレンズが明るいと暗所に強くなり、ボケ味を活かした撮影に強くなります。


●ズバリ、システムが安くなるから
さすがに80万円ほどするフルサイズのフラッグシップボディと値段を比べよう、という話ではありません。どちらかというとレンズにかかる費用のお話です。例えば、明るく光学的に優れたズームレンズを数本揃えたとしましょう。

クルマを撮るカメラマンの場合、以下の3本のズームが“鉄板”です。

・16~28mmクラスの広角ズームレンズ
・28~70mmクラスの標準ズームレンズ
・70~200mmクラスの望遠ズームレンズ

彼らがズームを選ぶのは機動力に勝るからです。ほとんどの場合、限られた時間とシチュエーションしか与えられない厳しい世界ですから。
その代わり、彼らはF値2.8以下の明るい高性能レンズを取りそろえます。

そうすると、この3本を定価ベースで積算するとキャノンなら76万円、ニコンは83.2万円、ソニーならば85.5万円になります。もちろん全て防塵防滴の一流レンズです。

これに対しマイクロフォーサーズでF2.8の防塵防滴ズームを揃えても30万円台で収まります。実際には広角ズームに防塵防滴仕様はなく、F値もやや大きいので発展途上のシステムではありますが。レンズシステムが半額近い価格になることはおわかりいただけると思います。

もうひとつAPS-Cという、フルサイズとマイクロフォーサーズの中間のセンサーサイズを持つシステムがあります。ただ、キャノン、ニコン、ソニーに限って言えばこのカテゴリーにF2.8クラスの明るいレンズがないので、比較対象からは外しました。それ以外のメーカーさんのAPS-Cファンの方はごめんなさい。

カメラはレンズが命です。どんなに高級なボディーでも安かろう、悪かろう、というレンズを組み合わせていては、その性能を発揮できません。むしろ資金投入の優先度はレンズにある、と言ってもいいくらいです。

そしてさらに、ここぞという場面では単焦点が欲しくなります。

僕は TEAM MARU チームメイトの広報班:久野さんが昨夏のアフリカ旅行で撮ってきた写真に衝撃を受けました。それまでズームレンズしか使っていなかった僕にとって、彼女がペンタックスの一眼レフで見せてくれたマサイマラの動物達はあまりに美しすぎました。産毛の1本1本までが繊細に写り込み、かと思えば被写体が背景から力強く浮き上がり、そのまま動き出しそうな躍動感だったのです。

PENTAX ist DS2 
そんな経験から、私はいろんな単焦点レンズを通してこの世界を覗いてみたい、と強く願うようになりました。ズームレンズと単焦点のそれぞれの良さに遅ればせながらようやく気付きました。レンズは、その1本1本が個性的なものであり、交換することで全く違う世界が表現できる。そんな当たり前のことをようやく理解したのです。それ故に今後はレンズを沢山揃えたい。そうなるとその単価がとても大切な意味を持つようになってきました。


●ズバリ、重さのシミュレーションをしてみた
重さに関してこんなシミュレーションをしてみましょう。以下の装備を首から提げてフィールドを歩き回るとします。これはかなり実戦的なものです。

・上記3本の“鉄板”ズームレンズ
・メインのカメラボディ(バッテリー込み)
・予備のカメラボディ(バッテリー込み)
・バッテリーグリップ(縦位置撮影に便利なので)
・バッテリーグリップ用の追加バッテリー1本
・高性能エレクトロフラッシュ(電池は除く)

全重量はキャノンのフルサイズ一眼レフ(EOS-5D)の場合、5.650kg
オリンパスのマイクロフォーサーズ(OM-D E-M1)の場合、2.42kg

価格だけでなく、重量も倍違うことがわかります。私はさらに、自分の好きな単焦点をプラスしてフィールドを歩き回りたい、と思っています。実際には三脚や飲料、時には食料なども持ち歩きますから、軽いに越したことはないのです。


●ズバリ、センサーサイズも解像度も十分だから
雑誌印刷の場合、一般に解像度350ppi(ピクセル・パー・インチ)以上は必要ないと言われます。それ以上の解像度があっても印刷ではわからない、と。勤めていた会社では実際にはその6がけまでが許容範囲と言われました。これを、マイクロフォーサーズ機で撮った写真のピクセル数(4608×3456)に当てはめ、実際に使えるサイズを割り出すと、約31cm×55cmとなりました。これは世に溢れている縦30cmほどのA4変形の雑誌、つまり見開きA3の雑誌をフルにカバーできるサイズなのです。

そして実際にはその4倍はあろうかという特大ポスターサイズに印刷されたマイクロフォーサーズの写真を見て、自分にはこの解像度で必要十分、という手応えを得たのです。



メリットとデメリット


いかがでしょう。マイクロフォーサーズのシステムにはデメリットもありますが、メリットも沢山あることがお分かりいただけたでしょうか。そしてこのデメリットの多くは動体の撮影に関するものであることもお気づきいただけたと思います。

そこで私はこう考えました。

これら動体撮影に関するハードルは慣れでカバーしよう。使う前から機械のせいにするのは自分にウデがないと言っているのも同じだろう。それに、今の僕には商業カメラマンほどのプレッシャーはかからない。

そして動体撮影のデメリットの多くは半導体や電子技術の進歩でさらに小さくなるに違いない。電子ビューファインダーなどはむしろメリットのほうが多くなるだろう。実際にそう予測する専門家は多いし、その理由は素人でもちょと考えただけで分かる。アメリカ軍の特殊部隊が夜間自由に動けるのは電子の目を持っているから。そんなところにもヒントがあるはずだ。いろんな意味で可能性あるシステムだと思う。

逆に、日本の光学機器メーカーが築き上げてきた光学的なアドバンテージや品質管理、製品づくりのノウハウは一足飛びの進歩は望めないはず。既に評価の高いオリンパスの “ズイコーレンズ群” ならば、この先も十分なアドバンテージがあるはずだ…。



実際にペン・ミニを買って分かった「可能性」


そんなわけで、巷で「撮像センサーがOM-D E-M5と全く同じ」「費用対効果は抜群」とウワサされるペン・ミニ(E-PM2)を半年前に購入。明るい単焦点レンズと組み合わせ、その性能を試してみました。手始めは東京モーターショーです。

OLYMPUS PEN mini E-PM2 + 25mm F1.4

PEN mini E-PM2 + 25mm F1.4
撮影は全てJPEG。幕張メッセからいそいそと家に帰り、画像をパソコンに落としてワクワクしながら開いてみましたが、結果はもう、僕には十分過ぎるほどのクォリティーでした。
PEN mini E-PM2 + 25mm F1.4

これならWeb記事はもちろん、雑誌面でも十分に使えます。こんなに可愛らしいカメラからこんなにも艶やかな絵が生まれるなんて。コンデジとは明らかに違う “一眼画質” に驚きました。三脚も使わず手持ちでフラッシュも焚かずに撮っただけなのです。明るい単焦点レンズとは、こんなにもクリアな絵を吐き出してくれるのか。なぜもっと早く気付かなかったのか…。
PEN mini E-PM2 + 25mm F1.4


ここへ来て、静物の撮影や屋内の撮影については自分の要求レベルに対してペン・ミニが十分な性能を備えていることをハッキリと確信しました。

PEN mini E-PM2 + 25mm F1.4
実はこの他にもうひとつ確かめたいことがありました。「マイクロフォーサーズはボケ量が少ないのでボケを活かした写真作りに不利」という点です。

「ボケ」は今や世界のカメラマンの間で通用する日本語だと聞いたことがあります。それだけ日本人の感性に合った表現なのでしょう。ヨーロッパの写実主義に影響を与えた葛飾北斎らのジャポニズム…じゃないけど、対象を意図的に浮き立たせる表現手法は、体系的に写真を学んだことのない僕にとっても大切なものでした。それだけに、ここが解決されなければマイクロフォーサーズに踏み出すことができない、と以前からかなり気になっていたのです。


PEN mini E-PM2 + 25mm F1.4 「大雪の日。愛犬メル」
でもF値が小さく、明るい単焦点レンズを使えば、ボケに関しても十分満足できる絵が撮れました。これらの絵を見て私はマイクロフォーサーズで行こう! と決心したのです。

実を言うとダブルズームキットを価格コムの最安値で入手し、レンズを一度も使わずにヤフオクで手放す、という荒技でペン・ミニのボディーは1万円台で手に入れていました。そんなコストパフォーマンスマシンがもう可愛くて可愛くて…。女子カメラさながらのストラップをつけ、いつも散歩に持ち歩くようになりました。

でも、これもマイクロフォーサーズの魅力のひとつでしょう。一眼レフのような本気仕様のボディーもあれば、いつでも首にぶら下げておきたくなるような可愛いボディーもあります。気分に合わせ、状況に合わせてボディーとレンズを選び、持ち出す楽しさ。これは、今まで仕事でお世話になってきた一眼レフにはなかった楽しみ方です。

さあさあ。僕のマイクロフォーサーズ選びの話もそろそろ飽きてきた頃だと思います。長文ごめんなさい。

でもここまでの検討を経て、オリンパスへのご提案となったのです。



ようやくの結論です(^_^)/


早大航空部時代の丸山
結局、私の中で最後の決め手になったのは「システムとしての携帯のしやすさ」と「まだ見ぬレンズへの憧れ」でした。

私は大学航空部時代に勝手に写真班を立ち上げ、仲間の喜怒哀楽を記録するようになりました。そしていつしか空を飛ぶよりそちらのほうが楽しくなってしまったのですが、その後好きな文筆活動と編集の仕事に携わり、勤めた会社のおかげで写真をとり続けることができました。

その間にひとつだけ分かったことがあります。それは、自分にとって好きな被写体とは乗り物そのもではなく、乗り物を操る人や仲間を介して見ることができる人間ドラマであること。筋書きのないストーリーにこそ興味がある、ということでした。
大学1年時の夏合宿。あまりに人数が多く前後半に分かれて訓練した。懐かしいので全員の名前を列記します。写真中央、中腰の黒タンクトップバンダナ男が丸山(パイロット)、その左が大石。奥側立ち位置左から福原、赤石(チームリーダー)、池田(チームドクター)、高木(財務リーダー)、瀧田、高見(クルー)。手前側座り位置左から梶川、河村(広報班)、勝村(プロモーション担当)、今岡、葛谷(広報班)、水田。敬称略。かっこ内はTEAM MARU内役職。


そして今、撮影に関して言えば「もっと沢山のレンズを通してより多くの世界を覗いてみたい」と思っています。

そんな折り、昨年春に親友から誘われ、TEAM MARU の広報班として再びグライダーを撮るようになりました。グライダーに関わるのは20年ぶりのことです。

もちろんその親友とは、今や我ら同期の中心として活躍しているアラフォーの星、パイロット丸山 と チームリーダー赤石 です。

気がつけばこの1年でチームメンバーは飛躍的に増えました。昨秋に主催した TEAM MARU 活動報告会 & バーベキューでは、同じチームで巡り会った者同士、会社付き合いは抜きにした一生モノ? の付き合いになる予感がしました。

そのチームの皆と、丸山の飛ぶ姿を記録したい。その活動を通してグライダーの魅力を日本中に発信したい。その手段として(大上段な物言いで関係者の方には誠に申し訳ありませんが)我々はオリンパスの機材を選びました。

そして先輩の紹介を経てチームリーダー赤石と一緒にオリンパスへプレゼンに伺い、ご理解を得て今回のご支援スタート!と相成ったのです。

というわけで我々は今後、TEAM MARU の活動を “オリンパスの目” を通してご紹介して参ります。また、私はこのブログをお借りし、自分が惚れたマイクロフォーサーズの魅力を皆さんにお伝えしたい、とも思っています。

でも、我々がマイクロフォーサーズに到った経緯はあくまでも一例です。フルサイズやAPS-Cのカメラをお持ちの方にも、同じグライダー好きとして、同じ写真好きとして、そして同じように空への夢を持つ友人として、ぜひこのブログをお楽しみいただきたい、と思っています。

どうか今後とも TEAM MARU をよろしくお願い申し上げます。

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